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[歴鉄_07]横浜市電523号 | 横浜市・横浜市電保存館

更新日:2021年5月25日


横浜市磯子区滝頭には、昭和47(1972)年に廃止された横浜市電の車両を保存展示している横浜市電保存館がある。市電が廃止された翌年の昭和48(1973) 年8月に横浜市交通局滝頭工場跡地に開館し、その後、昭和58(1983)年現在の市営住宅1階に移された。

保存車両のほか、歴史展示コーナー、Oゲージジオラマ、市電シミュレーター、鉄道模型の展示などがある、鉄道ファンや子どもたちに人気の施設である。

エントランスを入るとすぐに市電の車両展示コーナーになっており、最初に迎えてくれるのが横浜市電523号である。

横浜市電500型は、昭和3(1928)年、老朽化した車輌に変わり、関東大震災後の復興に合わせ急激に延伸された路線をカバーするため大量60両が一度に製造された半鋼低床式4輪単車車輛であり、戦前の横浜市電を代表する車輌の一つである。製造したメーカーは東京瓦斯電気、雨宮製作所、蒲田車輛の3社で、各社が20両ずつ製造した。モーターはどのメーカーの車輛もGE製の265Gモーターである。

屋根はスッキリした曲面となっている。車内の大天井もアーチ型とし、内幕板の押縁、運転席後部のHポール上部の仕切りは曲線を描き、震災復興の完成期らしい華やかな車輌である。全長91.44m。定員75人。台車形式ブリル79E。帳簿上は一台も欠けることなく終戦を迎え、戦後、昭和44(1969)年まで走りつづけた。

展示車輌の塗装は新車当時のコバルトブルーとクリーム色の塗り分けとなっている。コバルトブルーの塗装部には折り返しのある飾り帯が施されていて、全体的にヨーロピアンな雰囲気なっており、この車輌がデビューした昭和初期のレトロモダンな雰囲気がよく伝わってくる。この車輌を眺めながら、震災復興に動き出し、近代建築が一気に建ち並び始めた横浜の市街地を走る姿を思い起こしていただきたい。

なお、車両展示コーナーの先、歴史資料コーナーには、のちのクリーム色に青い線の塗装姿となった500型の模型もあるので、それらもご覧いただきたい。



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