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[歴飯_33]不二家 横浜センター店

更新日:2020年5月24日


関内駅からイセザキモールをしばらく南に進むと左手に不二家横浜センター店がある。

ペコちゃんに迎えられ店内に入ると手前は洋菓子などを売るカウンターになっており、その奥にレストランがある。 案内された席に座り、不二家の看板メニューの一つであるイタリアンショートケーキのドリンクバーセットを注文する。店内は白を基調とした明るくも、落ち着いた雰囲気となっている。キッチンの上のレリーフや古い写真からこの店が持っている歴史の重さを伺うことができる。



もともと不二家は横浜発祥の店である。明治43(1910)年11月に創業者である藤井林右衛門が横浜元町に洋菓子店を開店したのが始まりである。この店はすぐに繁盛しため、大正11(1922)年には伊勢佐木店(現在の横浜センター店)を支店第1号として出店した。 翌年の大正12(1923)年には銀座にも支店を出して事業を拡大していったが、その年の9月に起こった関東大震災で全ての店舗を失うこととなった。その後、創業の地である元町店は閉店させ、銀座と伊勢佐木にバラックを建て営業を再開した。 昭和12(1937)年、その伊勢佐木店の新築店舗として建てられたのが、現在の店舗ビルである。 設計はアントニン・レーモンド。チェコスロバキア出身のレーモンドは帝国ホテル建設に際しフランク・ロイド・ライトとともに来日。その後も日本で活躍し、日本のモダニスト建築に大きな影響を与えた。代表作のうち、横浜では山手西洋館・エリスマン邸、フェリス女学院大学10号館(旧ライジングサン石油会社社宅)が現存している。建物は直線で構成されたインターナショナルスタイルとなっている。水平方向の連続窓に加えて建物左側にガラスブロックが垂直に並べられており、左右非対称のデザインをつくりだしている。戦中には関内・関外地区が大きな被害を受けた空襲による被害を免れ、太平洋戦争後は米軍に接収され「米第八軍ヨコハマクラブ」として利用されるなど紆余曲折があったが、昭和33 (1958)年の接収解除後、再び不二家として営業再開した。 ショートケーキが運ばれてきた。「しっとり」と「フワフワ」の2種類の生クリーム、たっぷりの苺がいかにも洋菓子屋さんらしい美味しさとなっている。




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