※記事は取材当時の内容です。
鎌倉駅西口から長谷に向かう由比ガ浜通りは歴史的建造物が随所に残る通りである。以前紹介したTHE BANKより少し長谷に向かって歩くと、サザエの炊き込み御飯と書かれた小さな旗が見えてくる。外観はシンプルな造りだが、出桁造りと呼ばれ、桁を前面に突出させ、深い庇をつくっている。関東の町家を中心に江戸から昭和にかけて造られてきた伝統的なスタイルだ。 壁に仕切られ隣に別の店舗が入っており、2軒長屋の町家のようである。
鎌倉市内や隣の逗子市小坪漁港から仕入れたサザエ、干して味を凝縮させた枝豆を使った炊き込み御飯は絶品だ。ちなみに炊き込み御飯は、かまくら推進品にも選ばれたこともある。 店内は、入って直ぐに土間、奥に座敷があり、間を大阪格子戸(カフェテーロ葉山の記事を参照)がつなぐ典型的な町家の造りである。土間の天井は格子形の格天井で、道路側にショーウィンドウがあり、立派な店構えである。花ごころさんは、約20年前から鎌倉にて営業されたそうで、現店舗は100年近くの歴史がある建物と聞いていたそうだ。夜も営業しているので、鎌倉や長谷散策の際は是非寄ってみてはいかがだろうか。
Comments