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[歴飯_10]隣花苑 【閉店】

更新日:6月12日

※記事は取材当時のものです。

横浜を代表する名所の一つに三溪園がある。ここは、生糸貿易で財を成し、日本各地から寺社や古民家を移築しながら造られた原冨太郎(原三溪)の自邸だ。「土地は自分のものだが、風景は皆のもの」との考えの下、既に明治末には自邸の一部(外苑)を公開している。 三渓は美食家でもあり、中でも自ら開発した「三溪麺」には自信を持っていたそうだ。園内の「待春軒」では、「三溪麺」が味わえる(三溪麺については、「待春軒」の紹介記事を参照)。今回紹介する「隣花苑」もまた、「三溪麺」が味わえる店だ。建物は、三溪が長女のために静岡県大仁にあった邸宅を昭和5年に移築したもので、足利時代にまで遡る部分もあるらしい。三溪園正門を出て左手に進み、直ぐの路地を入って行くと店の看板が見えてくる。



玄関を潜ると、微かに炭の香りがしてきた。土間の囲炉裏には火が入り、ゆらゆらと白い煙がが登っている。燻されて黒く光る梁が重なる天井は、どこか見ていて安らぐ。こちらでは、季節の食材を使った小鉢も付いた三溪麺の懐石が基本メニューとなる。

今回は春先だったため、フキや菜花等が出てきた。最後はもちろん三溪麺を味わいながら、古民家が醸し出す優しい空間で、贅沢な時間を過ごすことができた。




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