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[歴飯_58]カフェ金沢園

更新日:2021年5月14日



横浜シーサイドラインに海の公園柴口から「海の公園」と反対側、産業道路を超えた先の小高い丘になっている住宅地の中に金沢園がある。緑に囲まれた大きな敷地の中にある現代和風建築の広い玄関に入り、上がった先の右手がカフェ金沢園となっている。

カフェに進むと、最初にオーダーを、とのことなので、レジカウンターでランチメニューからオムレツデミグラスソースを注文し、会計を済ませ、席についた。

もともと料亭の厨房だったというカフェ部分では、ここが歴史的建造物であることを主張するように黒く艶光した梁が剥き出しになっている。



カフェ金沢園がある金沢園は大正5(1916)年に、現在の桜木町に創業した料亭「満月」を前身とし、昭和5(1930)年に料亭と旅館の機能を併せ持つ旗亭として開業した老舗で、平成16(2004)年、国登録文化財として登録されている。

平成28(2016)年まで料亭として営業し、所有者と異なる企業が2020(令和2)年5月まで旅館として使用していたが、この度、改めて所有者が「伝統ある建物を自ら守っていきたい」とカフェを始めたとのこと。



興味深く趣ある店内を見回していると、艶々のデミグラスソースが添えられた、ホワホワのオムレツが運ばれてきた。しっとりとした出来上がりのオムレツは口当たりもよく、コクのあるデミグラスソースとパンと共に美味しいただくことができた。

ついその味に誘われて、手作りのタルトをデザートとして追加してしまった。クルミ、バナナ、カボチャから選べるのだが、一瞬迷っていると「ハーフアンドハーフもできますよ」と声をかけられた。さらに迷ったが、結局最初に心を惹かれたクルミタルトに決めた。

コーヒーと共に、しっとり系ではなく歯応えしっかり系のタルト台にこれでもかと詰め込まれた絶品タルトを食べ終えた。



食事を終えた後、オーナーにお願いし、建物の中を案内していただいた。

金澤園は木造2階建、入母屋造瓦葺の近代和風建築で、国登録文化財として登録されている。1階には客室と厨房(現在はカフェ)のほか、浴室が備えられている。浴室は共同で、竣工当初からのフランス製ステンドグラスとモザイクタイルで装飾されている。



2階に上がると、目の前にガラス戸に2方を囲まれた大広間が目に飛び込んでくる。

この建物が建てられた昭和初期のことを思えば、きっとここから景勝地であった金沢の海が眼前に広がっていたことが容易に想像できる。

カフェ以外の部分は今後、撮影などに貸し出していくとのこと。また、撮影などの予定が入っていないときには、カフェで注文した食事を2階の大広間でいただくことも可能。また、オーナーが時間がある場合には食事やカフェ利用の合間に館内を案内していただけるということなので、是非、声をかけていただきたい。





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