[歴飯_188]甘味とごはんや 八一
- heritagetimes

- 9月13日
- 読了時間: 2分

JR藤沢駅北口を出て藤沢橋・遊行寺方面に向かう。箱根駅伝で有名な藤沢橋から藤沢本町に向かう一帯は、かつて東海道藤沢宿として発展した地域である。街道沿いには今も往時を偲ばせる蔵や歴史ある建物が点在している。藤沢橋に続く小径沿いに一際目を惹く古民家が今回の歴飯で紹介する「甘味とごはんや 八一」である。同店は、「湘南肉問屋」、「肉屋喜平」、「3+3CAFE」など市内に複数の飲食店を構えるヨンドングループが手掛けている。
同店の位置するエリアは旧東海道藤沢宿に近く、地域の特徴的な自然・歴史文化の継承を目的とした「藤沢市街なみ百年条例」で規定する「街なみ継承地区」となっている。同店は、このエリアの活性化に寄与し、生業を集積させていくことを目的とした「街なみ継承地区魅力向上店舗集積事業補助金」を活用してオープンした。同エリア内には同様の助成金を活用して店を構える[歴飯_177]蔵前34、[歴飯_03]関次商店パンの蔵 風土、庭・花・暮らし cottontail等も点在しており、散策の拠点にもなっている。

同店は昭和初期に建てられた旧榎本米穀店の店舗及び蔵を活用してオープンしている。出し桁造りの町家の両店に向かって左手が外蔵(外からアクセスするもの)、右手に内蔵(内部からアクセスするもの)が取り付く。外蔵にはアーチ型の出入り口が付き、どこか洋風、外壁の上部にはかつての屋号「山一」が取り付けられている。内蔵は高床で基壇部が人造石洗出し仕上げとなっている。店内に入ると正面右手が小上がり、左手にコーヒーカウンターが設置され、「27 COFFEE ROASTERS」が店先でコーヒーを提供している。奥の座敷や蔵の中にも客席が配置されているが、今回は小上がりの席を案内された。小上がりと言っても、座席は掘りごたつ形式となっており、ゆったりと腰掛けることができる。軒先の欄間に取り付けられた結霜硝子から店内に優しい陽光が射し、素敵な陰影をつくり出している。

同店の人気メニュー「自家製しゅうまいと旬野菜のせいろ蒸し」を注文したかったが、既に売り切れとなっていたため、「黒毛和牛の焼肉」定食を注文した。柔らかな肉は、甘辛いオリジナルのタレが良くしみており、ご飯とも良く合う。脇に添えられた小鉢も美味しく、満足感の得られる逸品であった。
周辺には遊行寺や旧東海道藤沢宿の名残を留める建物が点在しているので、藤沢散策と合わせて立ち寄ってみてはいかがだろうか。

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