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[歴鉄_04]110形蒸気機関車 | 横浜市・桜木町

更新日:1月7日



令和2(2020)年6月27日(土)、JR桜木町南側(大船方面)に新たな改札口「新南口(市役所口)」が開設されたとともに、CIAL桜木町 ANNEXやJR東日本ホテルメッツ横浜桜木町などで構成される「JR桜木町ビル」がグランドオープンとなった。

その1階のエントランスホールには、桜木町駅が日本における鉄道発祥の地であることに因んで、「旧横濱鉄道歴史展示(旧横ギャラリー)」が設置されている。旧横ギャラリーの主要展示物が110形蒸気機関車である。



110形蒸気機関車は、イギリス国ヨークシャー・エンジン社の製造のタンク式蒸気機関車で、明治5(1872)年の鉄道創業時に「10号機関車」として新橋(後の汐留駅)ー横浜(現在の桜木町駅)間で使用され、後に「3号機関車」と呼ばれた日本で最も古い機関車の一つとして知られている。

明治42(1909)年、「110号」に名を改められ、大正7(1918)年まで各所で活躍し、廃車後は車体の一部を切開した後、大宮工場にあった「鉄道参考品陳列所」で技術者の育成の教材として展示されていた。昭和36(1961)年には「鉄道記念物」に指定され、翌年から令和元(2019)年まで青梅鉄道公園に保存展示されていた。

その後、大宮工場にて溶接を使用しない工法で切開箇所を閉腹し、錆の除去や破損箇所の修復を行い、本機の晩年ごろの姿が再現された。



110形蒸気機関車の展示には随所に鉄道に対する愛がこもったこだわりが見られる。

展示されている位置はちょうど創業当時の線路に近い位置で、蒸気機関車は新橋に向いて据えられている。また蒸気機関車後部には写真資料等をもとに再現された当時の中等客車が連結されている。さらに双頭レールや道床の砂利の敷き方まで当時の様子を再現していており、まるで鉄道博物館の一角がこの地に再現されたようである。



2階まで抜ける大きな吹き抜けになっているエントランスは、2面が大きなガラス窓面となっており建物の外側からも、展示を楽しむことができる。また吹き抜けに面している2階のスターバックスコーヒー店には、蒸気機関車を見下ろすことができる特等席のカウンターもあった。

旧横ギャラリーにはこの他に、ジオラマやパネル展示などがある。ジオラマは創業当時の横浜駅(現桜木町駅)周辺の風景を模したもので、照明の色が変化することよって、1日の陽の移り変わりが演出されている。横浜のこの周辺が、江戸時代の名残を残す町並みと洋式文化が混在していた当時の様子を伺うことができる。



その他のパネル展示も実物展示や、半立体模型が組み合わされて、じっくり見ていても飽きない内容となっている。

JR桜木町ビル周辺には、鉄道創業の地記念碑、同元標点、開業当時の横浜駅長室跡、さらには東横線廃線跡などなど、たくさんの資料や記念碑が集積しており、鉄道歴史ファンには一度は訪れていただきたい。







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