[歴飯_121]la maison ancienne(ラ・メゾン・アンシェンヌ)
- heritagetimes

- 2022年12月11日
- 読了時間: 2分

かつては鎌倉防衛の要所として整備された切通し。細い道の両脇に聳える急斜面を見ていると、山を切り崩し、道を普請してきた先人達の苦労が窺える。そんな切通しの一つ、長谷と極楽寺を結ぶ極楽寺坂切通しを上がっていくと、急斜面にそって奥に伸びていく小さな階段がある。階段を上がった先の小径を進むと、谷戸に連なる住宅地の中にひっそりと建つ古民家に出会う。

フランス語の意味するとおり、「古民家」に店を構えるのが「la maison ancienne」である。石畳の小径脇のコンクリート塀から立ち上がった白く塗られた下見板張りの外観は離れた場所からでも目を惹く。店主によると築年数は不明だが80年以上は経っているとのこと。オーナーであるRoshan Silv(ロシャン・シルバ)氏は、建築を学んだこともあるそうで、日本の伝統文化に興味を持っていたこと等から同店の開業に至ったそうである。

やや洋風の玄関を入ると、右手に厨房、左手に物販スペースがある。同店では、「癒し」をテーマとしており、アロマグッズやオリジナルブランドの服の販売、アロマセラピーの施術等も行っているそうだ。玄関正面の階段を上がり、2階のティールームに案内される。2間続きの和室を改装したティールームは、アプローチ側に設けられた大きな窓辺にカウンター席が並ぶスタイルで、窓の正面は隣家の広々とした庭が広がっているため、向かいの山まで広々とした景色を楽しめる立地となっている。鳥の鳴き声しかしない静かな窓辺から山々を眺めるだけでも寛げる素敵な空間である。室内の各所には世界各国の糸巻きや雑貨も展示販売されており、土壁や鴨居など随所に古民家の風情を残した店内の雰囲気とも良く合っていた。

同店の人気メニュースリランカの日替わりカレーを狙ったが、この日は売り切れだったので、キャロットとくるみのパウンドケーキと紅茶のケーキセットを注文した。くるみがぎっしり入ったケーキは程よい甘さで、ホロッと崩れる口当たりも良く、ホイップクリームを添えて食べると更に美味しい。
一人窓辺で本を開くのも良いし、景色を眺めるのも良い。是非同店が提供する「癒し」を体験してみてはいかがだろうか。

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