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heritagetimes

[歴飯_172]Café&foods albicocca(アルビコッカ)



連日多くの参拝者で賑わう鎌倉市の鶴岡八幡宮。坂倉順三が手掛けた名建築として有名な鎌倉文華館鶴岡ミュージアム(旧神奈川県立近代美術館鎌倉館)を右手に、神奈川県道21号線を北鎌倉に向かう。鶴岡八幡宮の鳥居が右手に見えてきたら、左手巨福呂坂切通しに向かう小径を入ると、擁壁の上に建つ平屋の古民家が見えてくる。



今回の歴飯で紹介する「Café&foods albicocca(アルビコッカ)」は、築100年超、明治期まで遡る古民家をリノベーションしてオープンした店舗だそうだ。擁壁に沿った階段を上ると、正面に入口、その右手にテラス席が設けられている。入口脇小窓には摺り硝子の一種であるモールガラスが嵌めこまれており、灯具と合わせて古民家の雰囲気を引き立てている。



店内に入ると、廊下を挟んで左手がキッチン等のサービスエリア、右手に2間続きの客席が設けられている。今回は2間から連続する個室の座敷席を案内された。古民家の風情は残しつつ大規模に改修したのとのことだが、年月を重ねた梁や柱が飴色に光り、どこか懐かしい心地良さを感じる。



同店では、鎌倉野菜を使ったパスタ等のイタリアンが有名だが、今回は人気メニューの一つ「とろ~りチーズのオムバーグ」を注文した。ジューシーなハンバーグに4種のチーズを使ったフォンデュソースがかかり、ふわふわたまごで包まれている。その上から自家製デミグラスソースがたっぷりかかっており、見た目だけでも食欲をそそる逸品となっている。一口サイズにカットし、口に運ぶとしっかりとチーズが糸を引く。柔らかなハンバーグとチーズ、たまご、デミグラスソースの相性は抜群で、あっという間に食べ終えてしまった。



鶴岡八幡宮や小町通りと人気の観光エリアに位置しながらも、小径奥にあるためか、周辺は往来の喧騒とは離れ静かな一時を味わうことができる。鎌倉散策の折りには、隠れ家のような古民家でこだわりの逸品を堪能し、いつもと違う一時を味わってみてはいかがだろうか。



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