[歴飯_12]古我邸 ガーデンカフェ
- heritagetimes

- 2019年12月4日
- 読了時間: 2分
更新日:2019年12月18日

旧前田邸(鎌倉文学館)、旧華頂宮邸と並び、鎌倉三大洋館の一つに数えられる「古我邸」は、三菱合資会社の専務理事であった荘清次郎の別荘として、大正5年(1916年)にこの地に建てられた。設計は、日本は近代建築の父であるJ.コンドルに師事した桜井小太郎による。桜井小太郎は、海軍技師として呉や横須賀の司令長官邸(どちらも現存)に代表される設計を残しており、その後三菱合資会社に転職し、丸ノ内の三菱オフィス街の建設に関わる。その後、昭和12年(1937年)に日本土地建物株式会社の経営者であった古我貞周氏が取得以降、「古我邸」として親しまれてきた。

古我邸は、屋根は東京駅にも使われている天然スレート葺き、正面向かって左側に屋根まで続くボウ・ウインドウ(弓形の出窓)がある。このボウ・ウインドウは横須賀の旧司令長官邸にも良く似たものが付いているので、機会があれば是非ご覧いただきたい。(毎年桜の時期に特別公開をしている。)建物の基壇部には煉瓦が使われており、小口を積んだ上に長手を重ねるイギリス積みである。

古我邸は、フレンチレストランやウェディング利用のため、それなりのお値段だが、今回は裏にあるガーデンカフェを紹介したい。鎌倉三大洋館はどれも谷戸地形を活かして建てられているが、古我邸にも裏庭に崖からのしみ出し水を利用した池があり、背後の山の緑と合わせ季節ごとに異なる表情を見せる。古我邸と池の間がガーデンカフェのスペースとなっている。
300円〜1,300円程度と比較的リーズナブルにカフェを利用でき、庭と歴史ある邸宅を横目に贅沢な時間が味わえる。今回は、シナモン等のスパイスをブレンドしたスパイスブレンドの紅茶をいただいた。別荘時代の生活に思いを馳せに古我邸に足を運んでみてはいかがだろうか。

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