[歴飯_18]大船軒 茶飲み処【閉店】
- heritagetimes

- 2019年12月14日
- 読了時間: 2分
更新日:2023年6月17日

JR大船駅の名物駅弁と言えば、大船軒の鯵の押し寿司だ。大船駅西口のバスロータリーを右手に脇道を入って行くと、大船軒本社ビルに辿り着く。意外と知られていないが、この本社ビル内には茶飲み処がある。
「大船軒」は明治31(1898)年に大船駅で弁当屋として開業した。明治22(1889)年に大船ー横須賀間に横須賀線が開通すると、大船駅は軍港のあった横須賀、別荘地として栄えた葉山・逗子・鎌倉に向かう駅となり、利用客も急増したため、商売には最適だったのだろう。

当初は鯵の押し寿司ではなく、ハムのサンドウィッチを販売していた。ハムは輸入品を使用していたが、サンドウィッチの需要が高まると国産ハムの製造も手がけるようになる。これが鎌倉ハム富岡商会へとつながっていくそうだ。大正2(1913)年には、サンドウィッチに代わる商品として相模湾の鯵に目を付け、押し寿司の販売を始める。 昭和に入り、株式会社となると、本社兼工場の建設を進め、昭和6(1931)年に現在の位置に社屋が完成した。外観は引掻いたような線が入るスクラッチタイル張り、入口や窓、照明器具にはアール・デコの特徴が見られる。3階の丸窓はダミーで、脇から見ると壁一枚に直接穿たれており、後ろには部屋はないことが分かる。こうした遊び心が見られるのも面白い。この社屋は現在でも使用されており、かつて事務所であった2階を改装した茶飲み処を利用すると内部の一部も見ることができる。
店内ではカレー等も食べられるが、工場から出来立ての鯵の押し寿司が食べられるのも魅力だ。営業時間が11時〜15時(ラストオーダー14時半)と短いので、来店の際は時間に余裕を持って行くと良いだろう。

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