[歴飯_30]鐵馬厩
- heritagetimes

- 2020年1月16日
- 読了時間: 3分

厚木市街地から国道412号線を北に10分ほど行った上荻野から、国道を右に折れ、畑と住宅の間の細い道をゆっくりと進むと、目の前に堂々たる瓦屋根が現れる。
築250年の古民家をリノベーションしたカフェ鐡馬厩である。
重量感たっぷりの木の引き戸を開け中に入ると、オーナーご夫妻が「こんにちは、いらっしゃいませ!」と明るく出迎えてくれた。ハーレーダビットソンのマークが入ったテーブルとバイクのサドルを改造したスツール、正面にはキッチンとカウンター席がある。往時には土間として使われていたのであろうか。
キッチンに向かって右側は車庫となっており、店名の由来でもあるハーレーダビットソン2台が置かれていて、それを眺めながら食事を楽しめる席もある。

向かって左は和室を転用した小上がりになっていて、外を眺められるソファ席や、縁側のロッキングチェア席、奥にはいろり風のテーブルが置かれた畳席もある。
瓦葺きの下には茅葺が隠されていた。屋内はかなり大胆なリノベーションが行われたようだが、ハーレーダビットソンをテーマとしたアメリカンヴィンテージと和のテーストを丁寧に重ね合い、全体としては落ち着いて違和感のない調和のとれた空間となっている。
今回は、縁側に置かれたロッキングチェアの席を選んだ。
メニューは和食が中心で、日替わり定食や数量限定の蕎麦、親子丼、自家製ケーキなど。
この日の日替わり定食は「ミックスフライ定食」「鰆の味噌漬け定食」「角煮定食」の3種。その中から鰆の味噌漬け定食と食後に「鐡馬厩ブレンド」をオーダーした。
この店は、ハーレー好きが集まるツーリングで出会ったオーナー夫妻が、奥さんの地元・厚木で物件を探していたところこの古民家に出会い、当時勤めていた会社を辞めて、約1年間の準備期間を経て、平成28(2016)年3月にオープン開いたとのこと。
しばらくすると、高脚のお膳に並んだ定食が席に運ばれてきた。


ほくほくのご飯に味噌汁、しっかり味噌に漬け込まれた付け込まれた鰆の焼き物、お新香とひじきの小皿。それぞれがしっかりとした味付けだが、やさしい味という表現が良いかもしれない。いずれも美味だ。
食後に、鐡馬厩オリジナルブレンドのホットコーヒーをいただく。ハーレーダビットソマークのカップとコースター。細部に至るまで、オーナー夫妻のこだわりが宿る。
店名にある「鐡馬」とは、アメリカでバイク全般(主にハーレーダビットソンやインディアン・モトサイクル)を指す言葉として古くからあった「アイアンホース」を直訳した言葉。
その鐡馬が店内にある厩ということで鐡馬厩(「テツマヤ」と読む)となったとのこと。
店には、近所の方や、古民家ファンのほかバイク好きも集まる。
外に出ると、のどかな景色の中にサクラが春を待ちわびていた。季節が緩めば、きっと満開のサクラを縁側の席から楽しめるのではと確信し、店を後にした。

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