[歴飯_46]おもや【閉店】
- heritagetimes

- 2020年6月20日
- 読了時間: 2分
更新日:2022年9月6日

横浜市営地下鉄ブルーライン吉野町駅の改札を出て、鎌倉街道沿いの地上に上がるとすぐ近くに「横浜名物甘納豆」の看板が目に飛び込んでくる。この看板を掲げている趣ある店構えが甘納豆の「おもや」である。
店前のショーケースに「小豆」「白いんげん」「青えんどう」「白花豆」「とら豆」「栗」「大多福」の7種類の甘納豆がきれいに並べられていた。

店頭の甘納豆は量り売りで、どれを頼もうか目移りして迷っていると、「予算を言っていただければ、全部マゼもできますよ。」と店主に声をかけられた。なるほど、それも良い。と思ったが、おすすめなども伺い「白いんげん」と「小豆」を200gづつ注文した。 店主が慣れた手つきで、甘納豆をさっと紙袋に詰め、ショーケースの上に三つ並べられた秤の一つで量を確かめると、お代と引き換えに包みが渡される。一瞬の出来事である。

「おもや」は大正12(1923)年に渋谷で創業。その後、横浜、野毛と移転し、さらに昭和26(1951)年に現在の場所に落ち着いた。現在の店舗はその時に新築されたものである。 当時、この一帯は料亭約50軒、芸者約200人を擁する料亭街で日本橋花街と呼ばれていた。おもやの甘納豆は料亭街で接待客への土産物として使われていたという。

持ち帰った袋から甘納豆を器に移し、お茶請けにしていただいた。昔ながらの製法で、その日に出来た甘納豆はほくほく、もちもち、ふっくらとした食感で、口に運ぶと豆の甘い香りが広がる。 当時、華やいでいた料亭街に想いを馳せながら、ついつい「もう一粒」と器に手が伸びる。


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