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[歴飯_52]湘南雑貨屋 sara

更新日:2020年9月16日


大磯駅から東海道線沿いに車がやっとすれ違える幅の道を10分ほど歩いた閑静な住宅街に湘南雑貨屋カフェ「sara(サラ)」はある。 切妻屋根が重なる瀟洒な平屋の道に面している妻側中央に据えられた、大きなガラスで内部の様子が窺える扉を開くと、早速、店の看板犬ルッコラちゃんが迎えてくれた。 いかにも別荘建築らしく西南にガラス戸で大きく景色が開ていおり、心地よい陽だまりとなっている席に座った。 メニューのなかから、目を引いた「水出しアイスコーヒー」を頼もうとすると、この日は朝から気温が高く、とてもオーダーが多かったため品切れとのことだったので、大磯ブレンドのケーキセットを頼んだ。

店内は元の建築の雰囲気は生かしつつ、かなり大胆なリノベーションがなされている。 オーナーによると、もともと藤沢で同名の雑貨店を開いていたが、平成28(2016)年にこの地に移転、カフェを併設。建物はさほど古くなく築約50年、賃貸だが寛大な貸主に許しを得て大胆に間取りを替えている。大工仕事は工務店にお願いしたが、内部の塗装やご自身で施工したとのことである。 店内を見渡せば、オーナーの雑貨屋らしいこだわりが嫌味なくまとまり、何時間でもいられるような心地よさが伝わってくる。実際この日も愛犬を連れた、先客がおり、オーダーをつくりにキッチンに入ったオーナーの代わりに看板犬ルッコラちゃんのことをお話しされながら、ゆったりとその場を堪能しておられた。

しばらくすると、コーヒーが運ばれてきたのだが、その仕掛けに驚いた。コーヒーカップと一杯分のドリップセットがプレートに並べられており、銀色のポットで自らお湯を注ぎ、落とす仕掛けとなっていた。 これもゆったりとこの場を楽しんでもらいたいという、オーナーの心遣いなのであろう。 ドリッパーにゆっくりとお湯を廻し入れながら、一滴一滴落ちる琥珀色の水滴のリズムと、湯気と共に湧き立つ豊潤な香りを楽しんだ。


コーヒーが落ち切って、ちょうど一口目をいただいたところで、ケーキが運ばれてきた。 本日のケーキはチーズケーキ。きめの細かい生クリームがボリュームたっぷりで添えられいる。 チーズケーキはベイクドチーズケーキとのチーズケーキにレアチーズケーキのちょうど間のような食感であり、濃厚。コーヒーにベストマッチであった。

店内にはガラスやホーローのアンティーク調のもの、ハンドメイドの服などの雑貨が並べられている。カフェ、雑貨のほかにレンタルスペースとしても貸し出しされており人気のようだ。 庭にはテラス席やBBQセットもあり、貸切のガーデンパーティーも楽しそうだ。 会計を済ませて、ルッコラちゃんに挨拶をして、店を後にした。 大磯には旧吉田茂邸や旧島崎藤村邸などの別荘建築が残されている。一度、それらの歴史資産を巡りながら、saraにも立ち寄っていただきたい。



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