[レポート]KANAGAWA HERI - PORT 2026(神奈川ヘリポート2026)神奈川歴史まちづくり自治体・活動団体報告会【SOWT】
- heritagetimes

- 12 時間前
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神奈川県内で歴史を生かしたまちづくりに関連した活動をしている自治体や活動団体の情報交換と交流を目的とした報告会が令和8(2026)年2月14日(金)に日本大通りのmassmass関内フューチャーセンター にて開催された。主催は、社会課題の解決や価値創造をテーマに活動する一般財団法人社会価値共創ファーム(SOWT)、共催でヘリテイジタイムズ横浜・神奈川が参画している。タイトルのKANAGAWA HERI – PORTとは、HERITAGE(ヘリテイジ)+Report(リポート)を合わせて名付けられている。

発表は登壇者によるショートプレゼン方式(8分)、発表前には「テイク・オフ!」と掛け声をかける。この掛け声はヘリポートから連想し、未来に向けた飛躍の願いを込めて考えられたもので、人差し指と中指を立てて前に突き出す米軍航空母艦のカタパルト要員がテイクオフ時に使っているハンドサインも合わせて会場全体で掛け声をかけて会場を盛り上げた。
発表後の質疑や全体発表終了後に開かれた参加者同士の交流会を通して、歴史を生かしたまちづくりに関心のある県内自治体や関係団体の活発な交流の機会となった。
主催者等挨拶

治田友香氏(一般財団法人社会価値共創ファーム(SOWT))
「歴史を活かしたまちづくりの今と未来を知ろう」をテーマに掲げ、昨年に続き2回目の開催。出会いが次の活動につながる場を目指す。
開催にあたり、「お菓子を通じて横浜の歴史・文化を継承する」を企業理念とする株式会社三陽物産から世界最古のお菓子の一つといわれるロリケットを協賛いただいた。
関内イノベーションイニシアティブ株式会社に協力、神奈川県住宅供給公社に会場協力、横浜市都市整備局に後援をいただいた。

小田嶋鉄朗氏(ヘリテイジタイムズ横浜・神奈川)
歴史を生かしたまちづくりに関するニュースサイトを運営している。歴史的建造物を活用した飲食店の紹介などがあるのでご覧いただきたい。
webの運営以外にも勉強会やこうしたイベントのお手伝いをしている。今日はそれぞれの発表が楽しみ。
各登壇者の発表要旨
1. 若林拓哉氏(建築家/株式会社ウミネコアーキ代表取締役)「地域を再編集する場のデザイン」

ARUNŌ –Yokohama Shinohara-: 1975年築の郵便局をマスターリースし、柱や梁を活かしてリノベーション。「未知の窓口」をコンセプトに、シェアキッチンや冷凍カフェ、シェアハウスが混在する地域拠点へ。
新横浜食料品センター: 祖父が建てた1967年築の長屋を「真っ二つに切断」して更新。既存店舗(うなぎ屋等)を営業させたまま、新築棟と改修棟を組み合わせることで、時間軸が重なる独自の風景を創出
メッセージ:「『何屋かよくわからない余白』が地域にあることで、住民との新しい関係性が生まれる。」
2. 島田翔陽氏(横濱今昔写真代表)「横濱今昔写真のすゝめ」

活動内容: 明治〜昭和初期の彩色絵葉書を収集し、撮影場所を特定。現在の風景と比較する「横濱今昔写真」をInstagram等で発信。
原体験: コロナ禍で身近な日本大通りを歩いた際、歴史の積層に「エモさ」を感じたことが原点。
今後の展望: 綱島温泉の歴史本制作や、2/28に同会場で開催される「横浜街歩き博覧会」への出展を予定。
メッセージ:「歴史のルーツを知ることで、街で暮らすことが何倍も誇らしくなる。」
3. 池田誠之氏(神奈川県企業庁財産管理課技幹)「邸園文化圏再生構想の経緯をお話しします」

湘南庭園文化祭: 2005年から始まった構想。海水浴や邸宅・庭園といった湘南特有の文化を「庭園文化」と定義し、2006年から20回続く文化祭へ発展。
保存の成果: 旧吉田茂邸の保存や、国による明治記念大磯庭園の開設につながった。
ヘリテージマネージャー: 建物所有者に価値を伝え、登録有形文化財への登録を支援する専門家を育成。
メッセージ:「個別のNPOが孤立せず、議論しノウハウを共有する場を継続することが重要。」
4. 原大祐氏(株式会社Co.Lab / NPO法人西湘をあそぶ会)「大磯暮らしのつくりかた」

団地再生: 竹山団地での学生寮化や、相武大団地での「銀行跡地を銭湯付きデイケア」にするプロジェクトを支援。
大磯での活動: 旧大磯郵便局の倉庫をコワーキングスペース化。また、解体された三井邸の部材を引き取り、保育園の内装(縄文水の天井材やステンドグラス)として未来へ繋ぐ。
メッセージ:「『自分の暮らしが楽しくなるか(QOCL:Quality of Community Life)』を基準に、誰も手を挙げない未活用資産を地域の資産に転換する。
5.木村郁子氏(合同会社ふくわらい代表・社会価値共創ファームSOWTプロジェクトマネージャー)「NPOがつくったカルチャー 〜尾道の事例から〜」

尾道の事例: 広島県尾道市の斜面地にある空き家群を、NPOがゲストハウスやカフェとして再生。車が入らない不便な環境を、助け合いのコミュニティという魅力に変えている。
カルチャーの力:「コストをかけても古い建物を活かすのがカッコいい」という文化が定着。
メッセージ:「歴史を活かすには手間も時間もかかるが、その不自由さが人の創造性を引き出す。」
6. 松島孝夫氏(株式会社エンジョイワークス取締役)「"天空の廃墟"をなりわい住宅x共感投資で再生 -旧横須賀市営田浦月見台住宅プロジェクト-」

ファンドの活用: 金融庁の免許を得たファンドの仕組みで、個人や企業から資金を集めて事業を自分事化。
田浦月見台住宅(横須賀): 誰も住まなくなった74戸の市営団地を「なりわい住宅」として再生。入居者が庭や土間を自分たちで作り込むことで、家賃価値も向上。
官民連携: 市長も巻き込んだ行政との連携と、住民・投資家が混ざり合うコミュニティを形成。
メッセージ:「銀行が貸さない物件でも、先に「ファン」と「事業」を作ることで経済を回せる。」
KANAGAWA HERI - PORT 2026(神奈川ヘリポート2026)神奈川歴史まちづくり自治体・活動団体報告会

日時:令和8(2026)年2月13日(金)午後7時 - 9時半(6時30分受付開始)
場所:massmass関内フューチャーセンター (神奈川県横浜市中区日本大通33 住宅供給公社1階)
参加費:1,000円
主催:一般社団法人社会価値共創ファーム
共催:ヘリテイジタイムズ横浜・神奈川
協賛:株式会社三陽物産
協力:関内イノベーションイニシアティブ株式会社
会場協力:神奈川県住宅供給公社
後援:横浜市都市整備局
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