[歴飯_66]cafe&shop kaguya
- heritagetimes

- 2021年5月4日
- 読了時間: 3分

この日は雨だった。雨の日の横浜の港は、晴れの日のそれと違って、観光客を遠ざけ、静かで、少しアンニュイな雰囲気を感じることができる。雨の横浜港。歌によく歌われるのもそんな理由なのか。
日本大通りの港側の突き当たりにある象の鼻パークは平成21(2009)年に開港150周年を記念して造れた港湾緑地である。その港湾緑地のエリアの中にもいつくかの歴史的建造物が残っている。特に海岸通に面した一連の建物はスクラッチタイルの外装と3層の高さが連続して、ここの景観を特徴づけている。
その中の一つ、壱番館と名付けられた建物の2階にあるのがcafe&shop kaguyaである。
少し狭く、急な階段を上り、趣のある扉を開いて店内に入った。

店内に入るとオシャレな雑貨が並ぶレジカウンターがあり、店主が奥のキッチンから出てきてにこやかに案内してくれる。店内はL字型になっており、全部で15席程度のこじんまりとしたつくりとなっている。観光地であるとともにビジネスエリアでもあるこの場所らしく、ランチメニューが人気で、平日のランチタイムにはすぐに席が埋まってしまうそうである。
しかし、この日は、雨の休日ということもあり、予約をしていなかったにもかかわらず、偶然にも入店できた。
入口近くのそれでいて港への眺望が開けている一人がけ席を選び座ると、店主お冷やと本日のメニューが書かれた小さな黒板を持ってきた。
この日のランチメニューもどれもそそられるラインナップであったが、からあげ定食を選び注文した。

kaguyaのある壱番館は3階建で、両側の階段から2階・3階に上がる構造になっている。1階には、CJcafeと弁当屋、2階向かって左側が kaguya、右側にはフレンチのアクアオリビン、3階には「Bay Side Bistro 1-1 & The Rooftop」が店を構える。
kaguyaの店名の由来は日本最古の物語といわれる竹取物語の主人公「かぐや姫」とのこと。シンプルですっきりとしていながら、窓の高さに幅に合わせられたテーブルなど店主のこだわりが伝わってくる。

店内からは窓から象の鼻パークが一望できる。雨の横浜港、赤レンガ倉庫までが見渡せた。
しばらくすると、まずアンティーク調のガラス皿に盛られたサラダが運ばれてきた。すっきりとした味のドレッシングがかけられており、一気にいただいたところで、いよいよ「からあげ定食」が運ばれてきた。
お味噌汁とご飯付き。一口、からあげを口に運ぶとまだ熱々で、外側はカリっと、中はジューシー、ほくほく。味もしっかりついていて、美味しい。味噌汁、ご飯と合わせて、とても優しく懐かしい味だと感じた。そんな懐かしい味を堪能しながら、一気に平らげてしまった。

未だに雨が降り続けている外の様子を暫くぼーっと眺めながら、一服したあと、会計を済ませ、店を後にした。


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