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[レポート]楚々~soso~ HAYAMAオープン前レセプション 【THE HERITAGE TIMES YOKOHAMA KANAGAWA】



江ノ電稲村ケ崎駅前、朝ごはんの時間帯から賑わう干物カフェ「ヨリドコロ」や葉山真名瀬の古民家の一棟貸の宿/カフェ「港の灯り/ANCHORS CAFE」を運営する「あったかい株式会社」が令和4(2022)年8月1日、海辺の町「葉山」にライフスタイル提案型の古民家複合施設をオープンする。



明治以降近代別荘地として皇室や華族をはじめとした多くの政財界・文化人が別荘を構えた葉山町には入り組んだ小径が多い。小径沿いの家々の石積みや生垣、庭の草花、時折顔を覗かせる海や川、歴史ある別荘は風情があり、歩いていて楽しい。「楚々~soso~ HAYAMA」もそんな川沿いの小径の奥にある。小径を抜けると広々とした庭を囲むようにして建つ2棟の古民家(築100年程とのことである)が特徴だ。



庭は中央の芝生の広場を中心に周囲を中低木が囲み、居心地の良い空間を作っている。建物と敷地のレベル差を活かし設けられたコンクリートのステージに面して、コーヒースタンドとサンルーム型の空間が設けられており、広々とした庭を眺めながらのコーヒーやビールは至福のひとときとなりそうだ。コーヒースタンドでは同店をイメージしたオリジナルブレンドを提供するとのことである。2棟の間にある見た目も音も涼しげな階状の水盤は、建屋内外からも気配が感じられるよう水盤に面して窓を設けるなどの工夫が凝らされており、内外ともに良いアクセントとなっている。ステージから続くデッキに面した小屋には鎌倉材木座にアトリエを構える「willow flower works」が入り、日常に彩を添える切り花を販売する。



2階建ての棟の1階、廊下を挟み水盤に面した部屋には、自然の恩恵を大切にした日用雑貨や湘南地域で活動する作家の作品も販売している。平屋の棟はコーヒースタンドから続く広々とした約60坪のコワーキング・イベントスペースとなっており、四季を感じさせる庭を眺めながら仕事をするも良し、談笑するも良しの贅沢な空間となっている。元2間続きであった空間を仕切る鴨居には繊細な組子細工が設けられている。大きな竹細籠のランプシェードも古民家の心地よい陰影を作っている。コワーキング・イベントスペースの隣には、ウェディングのケータリング等にも対応できる厨房が設けられている。



店名の「楚々」は、清らかで美しいことを意味しているそうだ。「葉山らしく暮らす、私らしく生きる」をテーマに、葉山の自然に抱かれ、自分らしさを取り戻せる場所を目指していくとの想いが込められている。庭や厨房、コワーキング・イベントスペースはウェディング等のイベント時の利用やレストラン等も想定されており、今後この場所から発信されていく「葉山らしさ」が楽しみである。




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