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[レポート]令和5年度横浜市指定・登録文化財展/ヨコハマの輸出工芸展【横浜市歴史博物館】



横浜市歴史博物館で「令和5年度横浜市指定・登録文化財展/ヨコハマの輸出工芸展」が開催されている。会期は令和6(2024)年2月3日 (土)から 3月10日 (日)。


<ヨコハマの輸出工芸展>



「ヨコハマの輸出工芸展」では、横浜から海外へ向けて輸出された工芸品の中から、横浜眞葛焼、横浜芝山漆器、横浜彫刻家具、横浜輸出スカーフの4テーマで展示している。



宮川香山真葛焼ミュージアム所蔵「鷹ガ巣細工花瓶(一対のうち)」のほか、横浜市歴史博物館所蔵「波画花瓶」、横浜開港資料館所蔵の「色染付鷹柏木圖」など市内各館に所蔵されている初代宮川香山、二代目宮川香山の作品が並ぶ。



都筑区川和町の旧商家で認定歴史的建造物でもある「中山恒三郎家」の資料として展示されている「壽伊賀意花瓶」は神奈川県農工銀行の創立25周記念のもので、長く中山家の資料調査にあたっている横浜市歴史博物館ならでは展示と言える。



横浜芝山漆器のコーナーで特に目を引くのが「花鳥屏屏風」。横浜開港百年祭の際に、芝山漆器の屏風を数多く手がけた村田商店から横浜市に寄贈、市長公舎にて飾られていた作品。

向かって右から、鷹、鳩、矮鶏、鶏であり、いずれも「寄せ貝」といわれる技法で制作されており、圧倒的な描写と立体感で、迫力がある。



横浜彫刻家具のコーナーは、昭和59(1984)年、坂田種苗株式会社(現株式会社サカタのタネ) 相談役坂田武雄氏のご遺族坂田正之氏から横浜市寄贈された家具で構成されている。箪笥、洋箪笥、鏡台、ベッドサイドテーブルは、いずれも武雄氏夫人が結婚に際し持参されたもので、大正末~昭和初頭に作製されたと考えられる。材料は桂または朴を使用し、豊穣の象徴で「ぶどう」が高影りにて配されている。



横浜スカーフのコーナーでは、昭和27(1952)年に組織された日本スカーフ製造協同組合が、事前の意匠侵害防止のため見本品の登録をはじめた昭和32(1957)年から、同組合が解散した昭和61(1986)年までのスカーフが展示されている。



<令和5年度横浜市指定・登録文化財展>



「令和5年度横浜市指定・登録文化財展」では、まず「向導寺阿弥陀如来像」と「寶林寺釈迦如来像」が二体並んで静かに佇ずむ。



「向導寺阿弥陀如来像」は、室町時代末頃に開かれた向導寺(横浜市泉区岡津町)の旧本尊で、平安時代後期、11世紀に造られた阿弥陀如来像で、横浜市指定文化財第一号でもある。関東大震災で大破して以来、長らくバラバラの状態で保存されていたが、令和4年度に保存修理が行われ、平安時代後期の優美な姿を取り戻した。



「寶林寺釈迦如来像」は寶林寺(横浜市南区)本堂に本尊として安置される。寶林寺は、室町時代、15世紀初めに開かれた禅宗の古刹。この像全体の穏やかな表現は平安時代後期の仏像の特徴であるが、奥行きのある体型やはっきりとした衣のひだの表現などは鎌倉時代の仏像の特徴で、ちょうど時代のうつり変わる12世末頃の製作と考えられており、寶林寺が開かれるよりも前に作られたことがわかるが、どこから寶林寺に伝わってきたのかは不明とのこと。令和5年(2023)12月 15日に横浜市有形文化財に指定された。



他の展示はパネルによる紹介が多かったが、2月27日からは、これまた修復された證菩提寺阿弥陀三尊像が展示されるとのこと。また、2月25日には特別講演会「開港都市横浜が育んだやきもの眞葛焼」もあるので、是非、一度訪れていただきたい。



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