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[歴飯_199]一乗庵(D316 KAMAKURA)

19 分前
読了時間: 2分

JR鎌倉駅東口から、「えびす信仰」で有名な本覚寺の脇を抜け、[歴飯_193]あやとり/角打なおらいのある小町大路を材木座海岸方面へ向かう。JR横須賀線の線路を渡り[歴湯_07]清水湯近くの水道路を逗子方面に歩くと平屋の古民家「一乗庵」が見えてくる。大正期に実業家の別邸として建てられたと伝わる古民家は、旅館やレンタルスペースとして活用されていた時代もあるそうで、施設名は旅館時代の名称を踏襲しているとのこと。鎌倉の歴史と共に歩んできた古民家は、令和8(2026)年4月に都内や横浜市でベーカリーを展開するD316のベーカリーカフェ「D316 KAMAKURA」、美容室「Loose」、イベントスペースを持つ複合施設として新たな船出を迎えた。



松や樫、ツワブキが彩るアプローチは沿道の喧騒から切り離された近代の邸宅らしい風情を感じる。外観は、日本の伝統工法である「押縁下見板張り(おしぶちしたみいたばり)」の外壁、窓には格子とシンプルな造りだが、玄関部分の柱や梁、屋根を支える垂木には丸太を使用し、三和土(たたき)には、那智黒石(なちぐろいし)の洗出し仕上げを用いる等、随所に伝統建築の美を感じる。



引き戸を開け内部に入ると、右手に注文カウンター、左手にパンが並ぶ棚、正面に庭に面した座敷3間を繋いだイートインスペースが広がる。床は土足で利用できるよう板張りに改修されているが、年季を感じる柱や鴨居、天井は古材が使用されている。照度を抑えた照明を使用していることもあり、庭から射し込む陽光が店内に穏やかな陰影をつくっている。



カウンターで注文を済ませ、中央の大テーブルに座る。同店では素材にこだわったパンを提供しているが、今回は「カレーとタンドリーチキンのクロックムッシュ」のプレートを注文した。カレーとタンドリーチキンを挟んだクロックムッシュにキャロットラぺとサラダ、日暮わりスープ(この日はクラムチャウダー)、ミニデザートが付いてくる。たっぷりチーズの乗ったクロックムッシュはふわっとした食感にスパイス香るカレーとチーズの相性が良く、美味しい。サラダやキャロットラペ、スープと合わせ、満足感のある一品となっていた。



鎌倉駅からはやや距離のあるエリアだが、海への散策や近くの歴飯、歴湯巡りに合わせてふらっと脚を延ばしてみてはいかがだろうか。


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