[歴飯_112]Days386

JR逗子駅から海沿いの神奈川県道207号森戸海岸線を横須賀方面に向かう。葉山コロッケで有名な旭屋牛肉店のある元町商店街に近い沿道には、小峰商店(陶器専門店)、[歴飯_21]永楽家(老舗和菓子店)、山田屋(八百屋)、ビーチサンダルで有名なげんべい商店など歴史ある老舗商店が立ち並ぶ。その一画、森戸海岸線と[歴飯_108] soso楚々 HAYAMA に続く小径、海に向かう小径がぶつかる十字路の角に平屋建ての古民家が建っている。
「Days386」は築約130年(オープン当時)の古民家を改装して平成23(2011)年にオープンした。店内に入ると白い金属板張りの外観とは異なり、年月を重ね飴色になった梁と漆喰が居心地の良い空間をつくっている。天井を外しているからか、平屋とは思えない開放感のある造りとなっている。梁から下がるひょうたんスピーカーが発する音楽も店内の雰囲気と良く合っており、素敵である。こうした空間を活かし、同店では定期的にピアノやアコースティックギターを中心としたライブイベント等も行われているそうだ。

キッチンカウンター前の座席に着き、同店の人気メニューとなっているハンバーガーを注文した。料理が運ばれてくるまでの間、店内の奥の雑貨販売コーナーを覗く。室内に入ると、窓を介して見える小さいながらも手入れの行き届いた和風庭園が目に留まった。庭は建屋に囲われた配置のため、沿道からは認識できず、雑貨コーナーに立ち寄らないと眺めることができないが、暫し心落ち着く時間であった。

座席に戻ると、ハンバーガーが運ばれてきた。肉厚のパテとふっくらしたバンズに目を奪われる。国産肉100%のパテはボリューム満点で、しっかりとお肉の美味しさを堪能できる。バンズはライ麦入りの自家製とのことで、ふわっとした食感と麦のしっかりとした風味がパテとも良く合っている。ケチャップや粒マスタードは別添えなので、好みに合わせて味を調整できるのも嬉しい。なお、サイドメニューはサラダかポテトを注文時に選べるようになっている。ハンバーガーの他にも自家製パンを使ったキューバサンド、葉山逗子鎌倉界隈で人気のクラフトビール「ヨロッコビール」、ホームメイドのスイーツ等も楽しめるので、次回は試してみたい。毎週日曜日は朝7時より朝食も提供されるとのこと。
森戸海岸線沿いには、他にも[歴飯_86]アンカーカフェ(港の灯り)、[歴飯_94]葉山茶寮 六花 Riccaとこれまで歴飯で取り上げてきた店舗も点在している。[コラム]近代別荘地葉山の記憶を辿る等も参考に、是非海辺のまち葉山を散策してみてはいかがだろうか。
