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heritagetimes

[歴飯_104]paso(パソ)

更新日:2022年9月16日



江ノ電長谷駅から極楽寺方面に向かう星の井通りの裏手、【歴飯_102】café 坂の下へ続く小径沿いは、かつて漁師や職人達の住居が多かった地域とのことである。車の入らない路地裏には古民家が連なり、どこかノスタルジックな場所となっている。この路地裏には、小さな稲荷社を中心に、5軒(取材当時)もの古民家カフェが集まる一帯がある。

星の井通り沿いの三留商店から由比ガ浜海岸に向かう路地を入り、路地奥へと進んでいくと正面に見えてくる平屋の古民家が今回紹介する「paso(パソ)」である。「paso(パソ)」は、藤沢市辻堂でスペシャルティコーヒーの自家焙煎を手掛ける「27 COFFEE ROASTERS」が運営している。



木戸をくぐると、手入れの行き届いた庭に面した縁側と並んで設けられたガラス戸が入口となっている。カウンターで注文を済ませ、店内奥に設けられた置き畳の小上がりの席に着く。客席は、床の間前の置き畳の小上がり、縁側沿いのカウンター席、カウンターから床の間に続くテーブル席の3種類となっている。テーブル席の脇はガラス張りで仕切られており、展示などにも利用できるようである。縁側と座敷を仕切る建具は、腰窓の付いた縦繁障子(縦の桟が多い障子)となっており、小上がりに座ると障子を閉めても縁側を介して庭が眺められるような造りとなっている。壁は漆喰塗りとなっているが、当初はおそらく聚楽壁であったと思われる。伝統的な日本家屋とセンス良く改修された設えがつくる店内の陰影が何とも美しい。



暫くすると、チーズケーキとケニアカイグリウォッシュド(浅煎り)のアイスコーヒーが運ばれてきた。チーズケーキは土台にアーモンドが使われており、サクサクとした食感とレアチーズの生地の甘みと酸味が良いバランスとなっている。コクのあるケーキはジューシーで爽やかな香りの浅煎り珈琲とも良く合っており、贅沢な時間を堪能できた。

店名の「paso(パソ)」とは、スペイン語で「歩み」という意味を持つ言葉で、ワクワクした気持ちで店まで歩んで欲しいという想いが込められているそうである。長谷まで足を運んだ際には、一帯の古民家カフェ巡りと合わせて、周辺を散策してみてはいかがだろうか。




<稲荷社を中心に集まる一帯の古民家カフェ>

・なみまちベーグル

・café recette 鎌倉

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