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[開港5都市]景観まちづくり会議2022新潟大会 - 09 分科会5「水辺景観を活かしたにぎわい空間を創出する都市未来像」【THE HERITAGE TIMES YOKOHAMA KANAGAWA】

更新日:11月13日



令和4(2022)年9月24日(土)、「開港5都市景観まちづくり会議2022新潟大会」2日目の朝は、5の分科会に分かれるエクスカーションで始まる。

THE HERITAGE TIMES YOKOHAMA KANAGAWAは、分科会1 「開港場新潟の底力-米・人・学問-」、分科会2「過去と未来が醸すまち」、分科会3「新潟市民も知らない湊新潟のディープ下町隠れた歴史巡り~全国有数の遊郭街跡と廻船問屋街を歩く〜」、分科会4「食・町・文化をワイワイ巡る湊町新潟古町の新旧よいとこ探訪」、分科会5「水辺景観を活かしたにぎわい空間を創出する都市未来像~国際MICE CITYを目指して〜」の全ての分科会に参加した。

分科会5のテーマは「水辺景観を生かしたにぎわい空間を創出する都市未来像~国際MICE CITYを目指して!~」。萬代橋~朱鷺メッセを繋ぐ信濃川右岸緑地の活性化を歩きながら体感し、コロナ禍という閉ざされた環境(鎖国)から、新しい時代の幕開け=開港都市としての未来像を、参加者とともに考える内容となっている。

 

<新潟日報メディアシップ>

あいにくの雨の中、各都市からの参加者、開催都市である新潟市の一般公募による参加者、およそ30名が集合場所である新潟日報メディアシップに集まった。このツアーは三谷博氏(個人参加)により案内いただき、まずツアーの行程について説明を受けた後、隣接する萬代橋へ移動した。



<萬代橋>

萬代橋は新潟市中心部と新潟駅を結ぶ国道七号に建設された、信濃川に架かる道路橋であり、昭和4(1929)年8月に竣工した。橋長306.9m・幅員22.0mの鉄筋コンクリート造であり、連続アーチの律動感が巧みに表現された近代橋梁として評価され、平成16(2004)年に国の重要文化財に指定され、照明灯、橋側灯が建設当時の状態に復元された。

ツアーのなかでは、「いまのは三代目であり、初代は30m上流に掛かっていた。萬代橋は5本の国道が通っている。アーチ幅は中央のほうが広くなっている構造。建設費の予算が余ったので、化粧貼りには茨城県産の宴石を使用。建設中に1.4mほど地盤沈下したため、大型船が通行できない仕様となった。ビル5階建てくらいの基礎がある。」といった細かいところまで説明を伺うことができた。



<信濃川>

萬代橋が掛かる信濃川は、長野・山梨・埼玉県境の甲武信ヶ岳(標高2,475m)を水源とし、新潟港を経て日本海に注ぐ、日本一の幹川流路延長367km、流域面積11,900k㎡の一級河川である。新潟市街の治水対策として、大河津地先と新潟市平島地先で、大河津分水路と関屋分水路へ分流しているため、新潟市内の川幅は270mに設定されている。また、潮位変動による川への影響も少ない。

また、萬代橋の下流側近くには万代テラスが整備されており、生憎の雨ではあったが、人々の親水空間づくりにも工夫しているところが見られた。



<柳都大橋>

続いて向かったのは、平成14(2002)年に開通した柳都大橋である。この柳都大橋は、万代橋付近の交通渋滞を抜本的対策及び万代島再開発の支援を目的とし、信濃川の一番河口側に架橋された、橋長212.1m・幅員40mの道路橋である。経済性・施工性の観点より、橋梁形式は、支点部の桁高が高く、上部アーチの要素がある「3径間連続PC箱桁橋」となっている。ツアーのなかでは「橋の中央付近が一部空いているが、これは交通量が今後増えた際に車線が増やせるようにしているもの」との説明もあった。

 


 

<新潟港(新潟西港)>

ツアーはその後、新潟港(新潟西港)へと向かった。新潟港(新潟西港)は萬代橋より下流4キロの範囲を指す河口港である。そのため、萬代橋を境に、下流側は新潟県港湾事務所が、上流は国交省河川事務所が、それぞれ管理している。なお、当初は新潟港と呼ばれていたが、昭和44(1969)年に新潟東港ができたため、西港と呼ばれるようになった。港には佐渡島や小樽・苫小牧・敦賀を結ぶフェリー等も入港する。「開港にあたって海外船が入らないことから外部から待ったがかかり、開港5都市のなかでも開港が約10年遅くなった。水深7mを維持する必要があるが、河口港のため物凄い勢いで土砂が堆積することから、浚渫船が溜まった土砂を海に捨てている。」との説明があり、浚渫船が実際に稼働している光景もみられた。



<朱鷺メッセ>

新潟港に続き、隣接する朱鷺メッセを見学した。1日目の全体会議1の会場にもなった朱鷺メッセは平成15(2003)年にオープンした。建物全体は、大きな帆を上げて船が進む様子をイメージしており、新潟と佐渡島を結ぶ佐渡汽船の乗り場まで歩いて行くことができる。ツアーではイベント等で使用されるメインホール・展示ホールなども見学することができ、施設規模の大きさを体感することができた。

 



 

<ディスカッション>

見学後、朱鷺メッセの会議室にて、参加者同士のディスカッションを行った。ツアー案内人の三谷博氏より「朱鷺メッセの来訪者がどうしたら回遊してくれるか。新潟市民の方へ、市が掲げるMICE・新潟2キロ構想などの理解が行き届いていない状況。他の4都市ではどのような取組をしているのか、何か回遊にあたってのアドバイス等はあるか」といった問題提起がなされた。



これを受け、各都市からは以下のような意見や感想があり、課題解決に向けて有意義な意見交換ができた。


・函館「伝建地区は空き家が多い、新潟とは比較できないほど酷い、新潟2キロ構想を参考にしたい。」

・長崎「コンベンションホールを建設する際、市民の反対もあった。ミズベリングはいつも人がいるのに万代テラスは居ないのは勿体ないと思う。」

・神戸「神戸では水族館の誘致や六甲山の活用を考えている。山から海へのつながりを意識している。」

・横浜「新潟と同じような課題意識があり、市民はパシフィコ横浜になかなか行かない状況。一級河川の賑わいも課題。」



ディスカッションのあと、天候が少し回復したのもあり、展望台より新潟港や新潟市の街並みを上から見学することができた。



<ピアBandai>

朱鷺メッセからは昼食会場であるピアBandaiへ移動した。ピアBandaiは、万代島にある観光・商業施設であり、回転寿司などの飲食店のほか、魚介類や農産物、新潟県産地酒の販売所がある。もともとあった魚市場が平成19(2007)年に移転したことを受け、跡地利用ならびに万代島の更なる交流拡大と拠点性向上を目指し、「万代島にぎわい空間創造事業」の第1期事業として平成22(2010)年に開設された。この日は三連休の中日というのもあり、多くの来場者で賑わっていた。また、コンテナを活用した店舗等もあり、多彩なコンテンツが揃う施設となっていた。




<万代シティ>

昼食後は万代シティへ移動し、改修事業によって整備された屋上デッキ等を見学した。

万代シティは新潟交通の本社用地を再開発して整備された商業地区であるが、平成30(2018)年より改修工事が行われ、レインボータワーが解体されたほか、バスセンタービル・ホテルビル商業フロアと万代シテイ通り・バスターミナルが改修され、令和3(2021)年に完了した。レインボータワー跡地には展望台を基にしたモニュメントが万代シテイパーク緑地内に新設されている。ツアー当日、万代シティでは歩行者天国が行われたり様々なイベントが行われたりなど、多くの方で大変賑わっていた。ここで、分科会5の行程は終了し、次のプログラム等に合わせて、解散となった。



今回の分科会を通じて、水辺景観をどのように生かし、にぎわい空間を創出しているのか、国際MICE CITYを目指すうえで何が課題なのか、を実感することかできた。

5年後にもまた開港5都市景観まちづくり大会が新潟で開催されるのであれば、その5年間の街の変化に着目していきたい。



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【新潟市HP - 開港5都市景観まちづくり会議2022 新潟大会】

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