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[開港5都市]景観まちづくり会議2025神戸大会 - 03 FG企画(前編)「若手からレジェンドに聞く開港5都市」【THE HERITAGE TIMES YOKOHAMA KANAGAWA】

更新日:5 時間前

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若手からレジェンドに聞く開港5都市


全体会議Iに続いて、同じ会場(Stage Felissimo Hall)で、FG企画(前編)「若手からレジェンドに聞く開港5都市」が開催された。

FG(Future Generation)企画は、開港5都市景観まちづくり会議の参加者の世代交代を目指し、長崎市の平山広孝氏が提唱し平成28(2016)年から活動を本格化させ、その後の各都市の大会にも継承され、プレゼン大会やワークショップなど各都市で様々な趣向で、これまで「まちづくり」や「景観」そして「開港5都市」に関わる機会がなかった若者世代の入口として、また交流の場として開催されてきた。今大会のように、初日の全体会議Iの直後に、全員参加の形で開催されるのは初めての試みである。


曹祐仁氏(南京町景観形成協議会)
曹祐仁氏(南京町景観形成協議会)

曹祐仁氏(南京町景観形成協議会)と永田泰資氏(三宮中央通りまちづくり協議会)の進行で会が進められた。

まず、「今回のFG企画では開港5都市を代表する、レジェンドに登壇していただき、各都市がこれまでどのように景観まちづくりに取り組んできたのかを共有していただく。歴史や文化が異なる都市同士ではあるが、地域を守り育ててきた取組には、私たちがこれからの活動を考える上でヒントがあると考えている。また今回の神戸の大会のテーマは「してきたコト」、そして「これからするコト」である。まずは各都市の提言を伺うことで、続く議論に向けた課題を見つけていきたい。」と企画意図の紹介があった。

事前に各都市から送られてきた質問に加え、スマートフォンを使って会場内から寄せられたものに登壇者が答える形式で進められた。

登壇者(レジェンド)は下記の5氏。


  • 函館市:佐々木馨氏(函館の歴史的風土を守る会相談役)

  • 新潟市:
本
間
龍夫氏(新潟商人塾代表)

  • 横浜市:国吉直行氏(馬車道商店街協同組合・関内まちづくり振興会顧問)

  • 長崎市:桐野耕一氏(長崎市景観まちづくり連絡協議会会長・長崎居留地歴史まちづくり協議会会長)

  • 神戸市:浅木隆子氏(北野・山本地区をまもり、そだてる会)


ここではその質疑の一部を紹介する。


永田泰資氏(三宮中央通りまちづくり協議会)
永田泰資氏(三宮中央通りまちづくり協議会)

Q 景観まちづくり会議を発足するにあたり、開港5都市の枠組みにしたのはどのような経緯があったのか?
浅木隆子氏(北野・山本地区をまもり、そだてる会)
浅木隆子氏(北野・山本地区をまもり、そだてる会)
  • 元々、神戸の景観形成市民団体4団体で始めた。それが今では12団体まで広がり、継承されてきた。今は後継者不足が課題ではあるが、曹氏や永田氏のように若手の人材も出てきて心強い。(浅木氏)


国吉直行氏(馬車道商店街協同組合・関内まちづくり振興会顧問)
国吉直行氏(馬車道商店街協同組合・関内まちづくり振興会顧問)
  • 神戸と横浜は専門家同士などの交流があった。開港都市らしい個性を出していかなければ大都市に飲み込まれてしまうという意識は共通しており、神戸から開港5都市という枠組みは、すっと腑に落ちて受け止めた。(国吉氏)


Q 行政を巻き込む際に、苦労した点や工夫した点があれば教えてください。

桐野耕一氏(長崎市景観まちづくり連絡協議会会長・長崎居留地歴史まちづくり協議会会長)
桐野耕一氏(長崎市景観まちづくり連絡協議会会長・長崎居留地歴史まちづくり協議会会長)
  • 長崎の場合は行政主導で景観まちづくりを進めており、そこに市民が参加してきた。居留地祭りなどイベントを行政と市民で一緒にやることによって、相互に交流し関係を深めていくことが大事なのではないかと感じる。(桐野氏)


本
間
龍夫氏(新潟商人塾代表)
本
間
龍夫氏(新潟商人塾代表)
  • 新潟は第2回の長崎大会からの参加。行政幹部からは参加は良いが誘致はダメだと言われていたが、誘致し、結果として、次年度無事開催できた。(本間氏)


Q この会議を次世代に引き継ぐにあたり若手に期待することはなんですか?

佐々木馨氏(函館の歴史的風土を守る会相談役)
佐々木馨氏(函館の歴史的風土を守る会相談役)
  • 函館では岡田氏や仙石氏などが開港5都市の取組を引っ張って行ってくれている。市長初め市をあげて大いに期待している。(佐々木氏)


Q 未完の仕事は何か?

  • まちづくりは常に未完。若者が若者らしい新しい視点で進めてもらいたいし、期待している。(国吉氏)


Q これまでの開港5都市で印象に残っていることは?

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  • 1泊2日の行程を第3回の新潟大会から2泊3日に変えたことが、今でも定着していること。また、真冬の開催なども印象に残っている。(本間氏)


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  • 北野でインフィオラータ開催した時に、チューリップの提供で新潟に応援してもらった。(浅木氏)


Q これからの開港5都市会議に臨むことは何か?

  • タータンのように、5都市で一緒に取り組むような商品化なども是非考えても良いと思う。(本間氏)

  • 分科会で少しずつ見るのではなく、バスツアーのように都市全体を見てもらうようなことも良いのでは。(浅木氏)


これらの回答以外にも、登壇者から会場の参加者に回答を振る場面もあり、会議は大いに盛り上がった。2日目のFG企画にも大いに期待したい。


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